更新日:2011/8/30

第二十二回 泰永書展

〜回回〜レポート

by 松里鳳煌

 

タイトル

第二十二回 泰永書展〜回回〜

会期

時期:8月27日()〜29日(月)3日間

時間:11時〜18時(初日のみ12時〜)

会場

文京シビックセンター・シビックギャラリー展示室1B

来場者数

計215名 27(土)[曇]63名/28(土)[晴]74名/29(月)[晴]77名

展示内容

作家:19人 書作:21点

配布、閲覧物

平成の巨人 野尻泰煌B5チラシVer10:40枚(無料)/宣伝用チラシ:200枚(無料)/案内ハガキ:300枚(無料)/対談「感性の麻痺」:30枚(無料)※第二十一回泰永書展配布物の再配布

業者等

(敬省略)

(順不同)

主宰:野尻泰煌/企画制作運営:泰永会事務局/表装:(株)劫榮麓/作品集撮影:野尻貢右・フォトスタジオ美苑 松里浩義/宣材写真:フォトスタジオ美苑 松里浩義/印刷物デザイン制作:也太奇-YATAIKI-/作品集印刷:サンライズパブリケーション(株)

※作品集誤植の訂正:野尻泰煌の作品頁に掲載されている漢詩に誤りがありました。(誤)呈→(正)星。お詫びして訂正いたします。

[事務局より]

(新しい会場へ)

 二度目の真夏開催となった第二十二回泰永書展。偶然にも昨年と同じ日取りとなった。(期間は3日)開催場所は初めての文京シビックセンター・展示室1B。お世話になっている表具屋さんのご提案であった。泰永会は必要条件として天井が高い必要がある。最低8尺の作品がかけられる高さだ。意外と見当たらない。その他の条件も考慮すると益々見当たらない。壁面積や空間面積、場所等も調べると今の泰永会にはピタリと一致した。しかし、実際行ってみると文京区の方が優先的に先行予約できるシステムで競争率も高そう。年初に登録に赴いたものの「とてもじゃないけど無理そうだな」と諦めていた。予防線として他2箇所をあたり、練馬にある某展示室に心の中ではほぼ固まっていた。代表にもそう伝える。1ヶ月後にはそこの抽選申し込みが待っていた。現在の泰永会の規模では展示室1Bは誂えたように丁度いい大きさで、良い出会いであったと思う。

 

(テーマについて)

 今回のテーマは「回回」。文字通りの意味だがとても深い。それ以上の言葉は野暮天と思い、対談も設けなかった。「回回」以上である。チラシの図案を制作していたおり、野尻より投げかけれた言葉を思い出した。そこから一昨年に野尻が書いた回回に結びつけた。それぞれ受け止めていただければありがたい。

 

(展示)

 会場のレイアウトはいつも私が行うが、今年は初の会場ということもあり代表が直々にレイアウトすると念をおされていた。作品のレイアウトは個々の作品の良し悪し、展示会全体の印象を左右するほど大きい影響がある。勉強させていただく。さて、今年は半切1/2横軸が多い展示構成となった。今年より半切1/2は軸で固定する。代表には相談しなかった。相談すれば「額にしなさい」と言われるだろうと思った。軸にした意図はそれなりにあった。単に作品をとよく見せるのであれば額の方がいいだろう。横なら尚更に感じる。そこで一昨年あたりより検討していた。最終的には執行責任者判断ということで独断で軸にする。コストは割高となり事務局の台所事情を直撃するがトータルでメリットは大きいと考えた。出品者にも喜んでい頂きたいという狙いが主だった。額2点、後は全て軸で手配する。平年の泰永会らしく楷書の多い展示内容だったが、今年は隷書も多くなった。毎度のことながら変化にとんだ面白い展示となる。

 天候も初日の午前中が曇りであったことを除けば天気に恵まれ、炎天下でもなかった。30度前後と外なら過ごしやすいようだ。ただ、展示室内は節電の都合で室温が高く、代表は扇子をあおぎながら、しきりに「暑い」を繰り返す。

 

(会員の皆さんへ)

”会員専用掲示板”(メニューの”交流”→”会員専用掲示板”)にて、泰永会会員向け限定フォトを公開いたしました。公開予定期間は来年の泰永書展までです。詳細は掲示板にてご確認下さい。なお、会員専用掲示板にはIDとパスワードが必要です。会誌23号にてご確認下さい。

 

 

[フォトギャラリー]

(シビックギャラリー展示室1B外観)

展望エレベーターの正面にある。

全てをオープンにしてしまうと外から眺めて満足されてしまうため、

半分はカーテンを下ろした。

(シビックギャラリー展示室1B入口より全景)

今年よりお世話になる文京シビックセンターの展示室1B。

現在の泰永書展の規模に丁度マッチしている。

芸術劇場より天井は低いが、10尺の作品が飾れる高さをもつ。

 

(来場者風景)

8/28日曜、二日目の様子。

外では某有名事務所に所属のデビューツアーがドームで開催され賑やか。

印象としては文京区役所が開く平日の方がフリーのお客様が多い。

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(メイン壁面)

会場のメインとなる壁面には野尻泰煌の書が鎮座する。

来年の海外で開会される展示会に向け作成されたもの。

あくまで過程のもので展示される作品は異なる。

ロンドンでの揮毫も依頼されたが諸事情で断らざるおえなかったよう。

脇を子供達の金文、草書、大人の楷書が固め、人気を得る。

代表は「僕の脇には子供の作品が一番合う」と語る。

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(シビックセンター25階の眺望)

後楽園という地は街全体がアトラクションのようだ。

東京ドームやドームシティ、ラクーアといい遊戯施設が多く、

ここシビックセンターも25階が無料の展望室となっていた。

8/28日の日曜昼。天気もよくスカイツリーがクッキリ見える。

池袋サンシャインビル、新宿都庁など大パノラマも眺望できた。

*

(来場者の注目作)

毎年内外から声が上がる人気作を集めてみた。

代表は、「全体のレベルは高くなった。今年のベスト1はマッちゃんだな」

と私の作品をご評価していただけた。嬉しいやら恥ずかしいやら恐縮である。

観客からの人気は比較的分散した年となった。

その中でも一歩抜きに出たのは、恒例となった隷書額。今年は2×8尺。

入口に鎮座し客を魅了した。

あの書風は昔から女性の人気が高いが、今年も女性から圧倒的な支持をえた。

もう一つも恒例とった金文。書といより絵画的に鑑賞された方も多いようだ。

代表の作品には涙する人も。

「これだけ多彩だと書道展も楽しい」との声も上がった。

お忙しい中、本当にありがとうございました。

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